くすりのはなし

めまいのはなし片頭痛インフルエンザ治療薬禁煙始めませんか?お薬手帳関節リウマチ予防できるがん光線過敏症薬の使用期限と保存方法骨粗鬆症処方箋の日数についてビタミン剤口腔内崩壊錠年齢とくすり(3)年齢とくすり(2)年齢とくすり(1)妊婦に投与できない薬医薬品と飲食物の相互作用インスリン製剤便秘吸入薬グレープフルーツジュース花粉症とその治療薬 2花粉症とその治療薬ワクチン動脈硬化性疾患インフルエンザQ&A その2インフルエンザQ&A その1かぜ症候群禁煙かゆみ頭痛貧血睡眠点眼薬坐薬2坐薬1はり薬2はり薬1点鼻薬ぬりぐすり2ぬりぐすり1くすりの飲み方2くすりの飲み方1

めまい

日常診療の中でも頻度の高い症状の1つであるめまい。
今回はめまいについて取り上げたいと思います。

めまいとは「自己の身体と周囲の物体空間の関係が調和を欠いた状態を感じる感覚」と定義されています。

この感覚は、回転感(vertigo)、墜落感、動揺感・不安定感(dizziness)、ふらつき・よろめき(giddiness)、頭部軽量感(light headednees)、および眼前暗黒感(black out)など様々な症状が含まれます。

めまいの症状

めまいの症状は主に次の3つに分けられます。

回転性めまい:ぐるぐる回る
  • 自分自身または外界(特に天井や壁)がぐるぐる回っていると感じる
  • 吐き気、嘔吐、耳が聞こえづらくなる(難聴)などの症状を伴うことがある

ぐるぐる回る回転性めまいのイメージ

浮動性めまい:ふらふらふらつく
  • からだがフワフワしたかんじでふらつく
  • 頭痛やしびれ運動麻痺などの症状を伴うことがある

ふらふらふらつく浮動性めまいのイメージ

立ちくらみのようなめまい
  • 立ち上がるとクラっとしたり、目の前が暗くなったりする

くらくら立ちくらみのようなめまいのイメージ

めまいの分類と特徴

めまいの分類

めまいの特徴

めまいの起こる原因

私たちのからだには、からだのバランスをとる平衡系の仕組みがあります。バランス感覚の仕組みに障害が起きるとめまいが起こるのは、何となく分かるのではないでしょうか?では、わたしたちのからだは、どのようにしてバランスをとっているのでしょうか?

この“バランスをとる”という働きを担うのが「耳」です。耳というと、「聴く」ための聴覚系の働きが真っ先に思い浮かぶでしょう。しかし、さらにもう一つ、「からだのバランスをとる」という平衡系の働きがあります。平衡感覚を受けもっている器官は、耳の内耳にある三半規管と前庭器官です。

三半規管と前庭器官

めまいを起こす病気

  • 耳の異常が原因の場合
    • メニエール病  
    • 良性発作性頭位めまい症
    • 突発性難聴
    • 前庭神経炎 など
  • 脳の異常が原因の場合
    • 脳梗塞、脳出血
    • 脳腫瘍
    • 椎骨脳底動脈循環不全症 など
  • その他が原因の場合
    • 自律神経失調症
    • 頸性めまい
    • 高血圧、低血圧
    • 更年期障害 など

めまいの治療薬(※当院採用薬のみ記載)

めまいが起こった時には、めまいに伴って吐き気や嘔吐がしたり、また強い不安感によりめまいをさらに悪化させるという悪循環も多く見られます。従って、めまいを改善する薬だけでなく、めまいに伴う諸症状を改善する薬が使われます。内服(のみ薬)が困難な場合は、注射や点滴をすることもあります。

抗めまい薬、循環改善薬

主に脳や内耳の血流を増加させることによって、めまいを改善します。脳や内耳に十分な血液が行き届かないと、体のバランスを保つ働きができず、また、リンパの循環も悪くなるため、内耳がむくみ、めまいが起こります。

メリスロン 内耳・脳内血流の改善作用。片頭痛を有するめまいには使用しないこと。

メリスロン

セファドール 内耳血流改善作用。抗コリン作用があるため緑内障、尿路閉塞性疾患のある人は注意が必要。

セファドール

トラベルミン 主にめまい発作時の頓服薬として服用。緑内障、下部尿路閉塞疾患の患者には禁忌。授乳中の服用は避けること。

トラベルミン

カリクロモン 末梢循環改善作用。脳出血直後などの新鮮出血時の患者は禁忌。

カリクロモン

アデホスコーワ顆粒 腸溶性の顆粒なので噛んだりつぶしたりしないで服用すること。

アデホスコーワ顆粒

吐き気止め

めまいに伴う吐き気や嘔吐を抑えます。吐き気がひどくて内服できない場合は、注射や点滴をします。

ペロリック

ペロリック

浸透圧利尿薬

内耳を満たす内リンパの過剰による内耳のむくみを軽減します。通常、内リンパの量は一定に保たれていますが、増え過ぎると内耳が正常に働かず、めまいや耳鳴り、難聴などの症状が起こります。

イソバイド ※独特の酸味、甘み、苦味で服用困難な場合は...
・冷水で希釈(2〜5倍程度まで可能)
・同量の柑橘系ジュースで希釈
・シャーベット状にする

イソバイド

抗不安薬

めまいに対する不安を取り除く。めまいに対する不安な気持ちが更にめまいを悪化させるという悪循環を解消。
メデタックス・ジアゼパム・デパス

ビタミン剤

神経の働きを正常に保つビタミンによって、障害を受けた神経を修復。
メコバラミン(VB12)

めまいの対処法

めまいは、ストレスや生活のリズムの乱れなどがあると起こりやすくなります。そのため、日常生活の改善もとても大切です。また、めまいが突然起こった時には、だれでもパニックに陥りがちですが、慌てずに以下の対処法を守り、医師の診察を受けましょう。

日常生活での注意点
  • 規則正しい食事を取りましょう
  • お酒は控えめにしましょう
  • コーヒーの飲みすぎに注意しましょう
  • タバコは控えめに
  • 睡眠を十分にとりましょう
  • ストレスを溜めないように気分転換しましょう
  • パソコン作業などの眼精疲労にも注意しましょう
めまいが起こってしまったときは
  • 慌てずに、気分を落ち着けましょう
  • 安静にして、めまいが治まるのを待ちましょう
    「頭を動かさず、楽な姿勢をとる」「衣服を緩めて横になる」「静かな部屋で、目を閉じて安静にする」「動くものを見つめない」「振動や動揺を避ける」などを守りましょう
  • 頓服薬を飲みましょう
    あらかじめ、医師によるめまい発作時の薬が処方されている場合は、その薬を飲んで下さい。

ご不明な点は、当院薬剤部までご相談ください。